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四十鎖目
またまた久しぶりの投稿となってしまった。

ネタが思いつかず、中々投稿できない。

安直ながら、能楽知識を紹介しよう。

”次第”

ノラズアシライの大小物出囃子で、”東国から都へ”や”都から南都(奈良)へ”など物理的な人の移動を表す。

本来は三段であるが、現代ではほとんどの場合、省略して一段や無段など段数を減らした演出にしている。

ベースとなっている手はツヅケ。

大小鼓の不均一な間のやりとりが特徴だ。

曲の開始にワキの出囃子として演奏されることが多い。

段をとる所に上略や中略という手を打つが、石井流では登場人物がどこからどこに行くかで手が変わる。

三段であれば、都へ上る僧には、中略・上略。都から下る僧は上略・中略と打つ。

現代では省略されることがほとんどだが、一つ段をとる時には先に来る手を打ち、登場人物が一段で出てきたと言う体ををとっている。

上略と中略の見分け方は段の所で大鼓のカケ声がヨーイ・ヤハハアと掛けるか、ハアー・ヤハハアと掛けるかの違いでわかる。

一度注目してご覧になってはいかが。