十六鎖目
「間」と書いてマと読む。
大鼓を打つうえでとても重要な要素だ。
間と言うのは単なる時間的なタイミングではない。
それは何か?
字が示す如く、門の中にお日さまが入るような、何かである。
たとえタイミングは合っていても、間が抜けていたら何もならないのだ。
その形は四角かったり、丸かったり、平たかったり、深かったりする。
こうでなければいけないというきまった形はなく、打つ者の心が間となって表れる。
だから、間は心を充実させてとる。
この「心」を躰のどこに置くべきなのかは次回に書くとする。